【ニュース】Google、パブリッシャーがファーストパーティデータを管理、共有しやすくする機能を追加

Google、パブリッシャーがファーストパーティデータを活用しやすくする機能を追加

Googleは、2022年9月13日(火)に同社ブログにおいて、パブリッシャーがファーストパーティデータを管理、共有しやすくする複数の機能強化を発表しました。


目次

1. パブリッシャー指定のシグナル
2. パブリッシャー指定の識別子(PPID)の「暗号化されたシグナル」は「安全なシグナル」へ変更
3. 同一アプリキー
4. 今回の発表についてのコメント


※参考リンク:

Read about new and updated features that give publishers added control of their first-party data and how they can share it with their advertising partners.




1. パブリッシャー指定のシグナル

Googleは、Interactive Advertising Bureau(IAB)が作成したオーディエンスタクソノミとコンテンツタクソノミという規格に基づいてオーディエンスセグメントを識別するコード「パブリッシャー指定のシグナル」(Publisher provided signals)を開発しました。ファーストパーティデータをオーディエンスやコンテクストのセグメントに分類し、これらのシグナルをプログラマティックバイヤーと共有することができます。

これらのシグナルにより、プログラマティック・バイヤーは、アプリ内やウェブ上での人々の活動を追跡することなく、複数のサイトやアプリでデモグラフィック、コンテンツへの関心、購入意思などに基づいてオーディエンスを検索し、購入することが容易になります。

Googleは業界標準を取り入れるよう取り組んでいるとしており、第一段階として、IAB Tech LabのSeller Defined Audiences(Seller(パブリッシャー/メディア)がオープンウェブ上でファーストパーティデータを収益化するために今年初めにIAB Tech Labから発表された技術仕様で、Sellerが定義したセグメント情報での群単位での広告配信手法)をこのソリューションに統合します。パブリッシャーは、ベータテストの一環として、IAB のオーディエンスタクソノミとコンテンツタクソノミを使用して、Google広告とディスプレイ&ビデオ 360でシグナルを共有することができます。将来的には、パブリッシャーが提供するシグナルを、より多くのパブリッシャーやオーソライズドバイヤー、オープンビダーに展開していく予定です。

※参考リンク:インティメート・マージャー社によるSeller Defined Audiencesの解説

この記事ではSeller Defined Audiences(セラーデファインドオーディエンス、SDA)についてお話しができればと思います。また、アドテクノロジー業界あるあるの3文字の...

IAB Tech Lab CEO アンソニー・カツア氏は次のようにコメントしています:「Seller Defined Audiencesは、Project Rearcを通じて広告業界が作り上げたもので、広告主とパブリッシャーがユーザー識別子を必要とせず、責任を持って信頼性の高いファーストパーティデータを大規模に共有できるようにするためのものです。Googleアドマネージャーがパブリッシャーパートナーのためにこの新しい基準を採用し、ユーザーのプライバシーに関する期待に応えるアドレッサビリティと説明責任のための新しいシステムを前進させるのに役立つことは、素晴らしい前進です。」


2.パブリッシャー指定の識別子(PPID)の「暗号化されたシグナル」は「安全なシグナル」へ変更

Googleはさらに、パブリッシャーと協力して、信頼できる第三者購入パートナー(Authorized BuyersおよびOpen Bidders)とシグナルを安全に共有できる機能の改善にも取り組んでいます。ベータテストでは、パブリッシャーやサードパーティバイヤーから、この機能により柔軟性を持たせたいというフィードバックを得たため、コントロールを追加し、ツールの名称を「暗号化されたシグナル」から「安全なシグナル」に変更しました。

従来の方法では、パブリッシャーはサードパーティーと協力して、ウェブサイトやアプリにコードを設定し、この機能を有効化していましたが、今回の新しい拡張機能により、パブリッシャーは独自のコードを使用できるようになり、ファーストパーティー識別子のようなデータを簡単に作成し、信頼できるパートナーに送信することができるようになります。

安全なシグナルでは、収集されるデータおよびシグナルを受信できるユーザーをパブリッシャーが完全に制御できることに変わりはありません。Googleアドマネージャーを経由する場合、データは難読化する必要があり、Googleはシグナルを読んだり使用したりすることはできません。Googleアドマネージャーはパブリッシャーに代わって、選択したサードパーティの入札者にシグナルを渡す仲介役としてのみ機能します。


3. 同一アプリキー

同じアプリキーでより関連性の高いアプリ広告を配信
今後数カ月の間に、Googleアドマネージャーを使用しているアプリのパブリッシャーは、同一アプリキー(same app key)という機能で、サードパーティのアプリ間でユーザーを追跡せずにiOSで適切な広告を配信できるようになります。

同一アプリキーは、アプリ内でユニークなユーザーを識別するための暗号化キーで、ユーザーがアプリ内の広告とどのように相互作用したかに関する情報など、ユーザーのアプリから収集されたファーストパーティデータを使用します。ユーザーのアプリのアクティビティをサードパーティアプリにリンクさせるために使用することはできません。


4. 今回の発表についてのコメント

今回、Googleが独自アプローチではなく、IABが定めた基準に沿った機能としたことがポイントです。独自路線は批判も多かったこともありますし、混沌としていたポストクッキーソリューションの終わりのない戦いから、課題解決に向けての道筋が見えてきた感じがします。

一方で、オープンスタンダードの利用に対してはポジティブながらも、デジタル広告のエコシステムのバランスと競争力を高めることにつながるかどうかは、もっと複雑な問題であるとする意見もあるので、この取り組みが今後どのように進展していくかについては注視していきたいと思います。



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