【イベントレポート】Adobe Summit 2020で紹介された今年のテーマと目玉アップデートの概要Part.1

2020年、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、セミナーやカンファレンスがオフラインへ移行したり、中止・延期されたりしています。


例年、アメリカ・ラスベガスで行われているAdobe Summitもその影響を受け、今年はWeb動画での開催になりました。通常は日本円で20万円程かかる参加費も、今年は無料で視聴でき、Adobeの最新情報やアップデート、デジタルマーケティングの2020年のトレンド予測など、さまざまな情報を公開しています。


こちらの記事では、本イベントの内容を三つのパートに分けて紹介します。初回となる今回は今年のテーマと目玉アップデートの概要を、次回はAdobe Summitでの広告関連のアップデートについて、最終回はAdobe Summitの的確な顧客理解とジャーニーマネージメントをテーマにお届けします。

目次

・Adobe Summit 2020のテーマ
・Adobe Experience Platformについて





Adobe Summit 2020のテーマ



今年のテーマは2017年以降のメインテーマでもある「Make Experience Your Business」です。2019年以降はメインテーマにサブタイトルが付き、2019年の「Business Transformation through CXM~Customer Experience Management(顧客体験管理)~」に続いてDesign Your CXM PlaybookとCXMを重視しています。


そもそも、なぜCXMなのでしょうか。Adobeでは次のように定義されています。

人が買うのは製品でなく”体験”です。中でも求められているのは、快適で、パーソナライズされた文脈に沿った”体験”です。



ここでいう「快適」とは、UIのことであり、例えばウェブサイトは使いやすく感覚的に利用できることを意味しています。「パーソナライズされた」とは、日本からアクセスしているのであれば日本語で表示され、欲しい情報を提供してくれるサイトということです。このCXMこそが現在の競争を勝ち抜く鍵となります。


2018年にFORRESTER社が行った調査では、ブランド認知は1.6倍、平均購入単価は1.9倍、顧客満足度は1.6倍などのインパクトがあるとされています。



しかし、同じ年にAdobeが日本企業を対象に行ったアンケート調査では、87.7%の企業がCXMの重要性を分かっている一方、19.1%の企業しかCXMを実施できていませんでした。しかも、重要性を分かっている企業の半数以上はCXMを着手できていない状況だったのです。


これらのデータから、「何をどのように始めていくのか」を支援するためAdobeではテーマにもある「Playbook」の提供を始めると発表しました。


※参考リンク

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Playbookとは、通常、脚本やスポーツの戦略・作戦を記載したノートと訳されますが、ここではCXMの実行計画書という意味です。10分くらいの質問に答えるだけで、100ページほどのPlaybookを無償で提供してくれます。社内のCXMの課題を、Adobeツールを通して認識する良い機会ではないでしょうか。



提供される内容

◆パーソナライズされたCXMガイダンス
~自社のニーズに最も関連する変革領域に合わせた、カスタマイズされたレコメンデーション~
◆組織全体の戦略
~自社組織の誰でもすぐに行動できる具体的な手順を伝えるCXMプラン~
◆成功するパートナーシップ
~プレイブックの作成時にも実行時にも頼れる、顧客体験管理に関するアドビの深い専門知識~




Adobe Experience Platformについて



今回、「Adobe Experience Platform」に大きなアップデートがありました。Adobeには、さまざまな用途に応じたツールがあります。サイト解析「Adobe Analytics」、A/Bテスト「Adobe Target」、DMP「Adobe Audience Manager」など各ツールで分析が可能です。


現在、共通IDを利用することで可能なツール間の連携が、Adobe Experience Platformを利用すれば、よりスムーズに遅延のない状態でデータ連携できるようになります。


Adobe Experience Platformには、主な三つの機能があります。
●Real-Time Customer Profile
●AI & Machine Learning
●Open Ecosystem







まずは「Real-Time Customer Profile」です。Adobe Experience Platformでは、データ管理をツール全体で一貫して行い、取り込み・抽出・連携をリアルタイムに実施することが可能です。これにより、顧客単位で最適な情報を提供できる「Journey Orchestration」や統合されたデータを管理してカスタマージャーニー分析ができる「Customer Journey Analytics」を利用できるようになります。より高度でパーソナライズされた顧客体験を分析し、ユーザーへの提供が可能です。


次に、「AI & Machine Learning」では、データがどのような属性なのかのラベリングを自動で行い、プレディクションモデルを提供してくれます。自社用にカスタマイズされたAI・機械学習のモデル作成も可能になるとのことです。現在、Adobe Senseiは「Adobe AI」として認知されていますが、今後はさらに活躍できる機会が増えると思われます。


最後に「Open Ecosystem」です。Adobeでは、昨今のデバイスの増加やクッキーの制限などの複雑化により、他社との連携が重要と考えられています。連携を柔軟に行うため、システム接続がAPIで行えるよう整備し、Open Data Initiative(ODI)により連携されたツール同士のリアルデータ連携を可能にしていくとのことです。今後、パートナエコシステムをより強化していく方針のため、アクセンチュア、デロイトなどのSolution Partnerだけでなく、Microsoft、Google、FacebookなどのTechnology Partnerとの連携を強固にしていくといわれています。


いかがでしたでしょうか。今回はAdobe Summit 2020のテーマと目玉アップデートの概要を紹介しました。CXMを実現するために、スピーディーに使いやすくなっていくAdobe。今後のアップデートが楽しみです。次回はAdobe Summitでの広告関連のアップデートについて触れたいと思います。

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