2020年5月19日、Googleは、YouTube Selectと呼ばれる新しいグローバルコンテンツソリューションを発表しました。これは、ブランド認知度の向上に適した予約制の広告「Google Preferred」をリブランディングしたものです。
YouTube Selectは、要件を満たしている広告主様向けの予約サービスです。YouTubeで人気の高い上位5%のチャンネルで、特定の市場への関心が高いオーディエンスに広告を表示できます。
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目次
- 多様なコンテンツ
- テレビ画面への配信と効果測定
- ブランドの保護と高い広告成果
多様なコンテンツ
YouTube Selectは、広告主に適したコンテンツを見つけるために、ラインナップと呼ばれるコンテンツパッケージの多様な組み合わせを提示します。ラインナップは、美容とファッション、エンターテインメント、テクノロジー、スポーツ、およびそれらのパッケージの間にあるような分類を、グローバルやローカルに関連するニーズに合わせて調整されます。
ラインナップによって、多様な新規ユーザーにリーチすることが可能です。広告主は、ニーズをよく分析し、適切なYouTube Selectプランをカスタマイズする必要があります。
テレビ画面への配信と効果測定
家で過ごす時間が増えるにつれ、ストリーミング視聴者数にも大きな変化が見られています。最近のComscoreのレポートによると、米国では2020年3月時点で、7千万以上の世帯がテレビ画面でストリーミングコンテンツを視聴しています。また、2020年3月の全体的な視聴時間も前年比で80%増加しており、テレビ画面での視聴時間は急増しています。
日本の状況を示すレポートはありませんが、ビデオリサーチ社のACR/exの2018年のデータでは、「テレビ画面での動画サービス視聴」の調査を開始した2017年と2018年を比較すると、3.1ポイント上昇し11.5%になりました。これに加え、最近の在宅中心の生活への移行により、日本でもテレビ画面でYouTubeのコンテンツをストリーミングしている世帯が急増していることは容易に想像できます。
また、視聴スタイルの変化に応じて、広告の購入方法の選択肢も広がっています。ヨーロッパやアジア太平洋のほとんどの国を含む多くの国で、予約制だけではなく、Google 広告、ディスプレイ&ビデオ 360にて、特定のYouTube Selectラインナップを利用できるようになっています。詳細は、Googleの営業チームに確認してみてください。
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ブランドの保護と高い広告成果
YouTube Selectは、ブランド保護に対して力を入れています。ラインナップをカスタマイズしてブランドへの適合性をコントロールできるほか、機械によって分類されただけではなく、人間によって確認が行われたすべてのラインナップにのみ広告を配信するオプションもあります。
また、YouTube Selectはすでに高い広告成果を挙げています。2019年に、ラインナップを活用することにより、ブランドの平均認知度は13%、平均購入意向は9%向上しました。また、米国のニールセンに委託されたマーケティングミックスモデリング(以下、MMM)分析では、YouTube Selectラインナップは、2016年から2018年にYouTube Selectラインナップ、その他のデジタル、およびTVを測定したMMMの73%で、TVよりも高いROIを示しています。
家での時間が急増したライフスタイルの変化が後押しし、オーバー・ザ・トップ(OTT)/コネクテッド(CTV)はマーケティング戦略において、欠かせない存在になってきています。特に、YouTube Selectは、コンテンツ力・ブランド保護・効果測定の面で優れており、まさしくコネクテッドTV戦略全体の中核になっていくでしょう。
生活者に寄り添ったマーケティング戦略を組み立てるためにも、生活者のコンテンツ視聴動向とともにYouTube SelectをはじめとしたOTT/CTVのアップデートも追っていきたいですね。