イベントレポート:Facebook Japan Travel Summit 2019

    フェイスブック ジャパンが開催したイベント「Facebook Japan Travel Summit 2019」が2019年4月11日に行われました。


    本イベントは名前の通り旅行業界の広告主を中心に招待されたイベントでしたが、全ての業種の広告主が参考になる情報が多くありましたので、こちらでもご紹介したいと思います。



    “Facebook”と”旅行”の広く深い関係性

    まずはじめに、本イベントではフェイスブック ジャパン執行役員 営業本部長を務める鈴木大海氏のオープニングセッションからスタートしました。


    これまでの記事でも Facebook コミュニティの規模については情報がアップデートされるたびにご紹介していましたが、改めて下図が最新バージョンです。「日本においては急成長した Instagram が Facebook の月間アクティブユーザー数を凌いでいる」というのが1つの注目ポイントかと思います。





    いまやモバイルデバイスの攻略はどの業界においても極めて重要ですが、旅行業界においては Facebook/Instagram に広く深い関係があります。


    旅行計画を立てる際にモバイルを利用する比率は85%、旅行者が旅行関連のアプリ/サイトよりも Facebook に費やす時間が5倍と、旅行前の計画から旅行後の投稿まで、Facebook の友人が数百人いれば誰かの旅行サイクルにほぼ毎日のように関わっていることになります。





    鈴木氏はセッションの中で「Facebook はスキマ時間、空いた時間に使うことが多いプラットフォーム」とし、「Facebook を中立的な心理状態で使っているユーザーにインスピレーションを与えるには VisualSignal が重要」と語りました。


    モバイルに最適化した多様なフォーマットを使って視覚的に訴え(Visual)、データを最大限活用し動的にパーソナライズされたクリエイティブを届けること(Signal)が成功の秘訣としています。






    インバウンド旅行客を捉えるプロモーション設計とクリエイティブ

    続いて、日本政府観光局(Japan National Tourism Organization:以下「JNTO」)の山本泉氏が登壇し、「Facebook/Instagram を活用した日本政府観光局(JNTO)の訪日プロモーション」というタイトルでセッションが行われました。


    JNTOは「日本のインバウンド旅行市場を拡大する政府観光局」として訪日旅行を促進するプロモーションを行う組織で、トラベルライフサイクルとオウンドメディアの考え方について紹介しました。





    「認知・関心」のフェーズでは YouTube、Facebook、Instagram を使い、旅行中の「体験・消費」フェーズではスマートフォンのアプリ、Facebook、Instagram など、適材適所でメディアを使い分け、活性化を図っているとのことでした。


    オーガニック投稿でも UGC コンテンツを採用し、エンゲージメント率の高い投稿を繰り返し分析することで、JNTO のアカウントは Facebook ページのフォロワーが約62万人、Instagram アカウントのフォロワーが約29万人と多くのファンを獲得しています。


    筆者が特に惹きつけられたのは「掲載コンテンツのチェック項目」というスライドで、大前提として”「旅行者目線」になっているか?“という確認項目を設けていることに共感を覚えました。





    ブランドコンセプトを大々的に打ち出したコンテンツ(広告やオーガニックの投稿)を目にする機会が少なからずあるかと思いますが、果たしてその情報はユーザーのためになっているのだろうか?企業側が言いたいことを一方的に伝えてないだろうか?と疑問を持つコンテンツも少なくないように感じます。「誰が為のコンテンツか」という意識は忘れずにいたいものです。


    この考え方はユーザーエクスペリエンスに重きを置く Facebook の思想にもマッチしているため、Facebook/Instagram を使ってマーケティングを行う上では理に適っていると言えます。


    詳しくはこちら:

    デジタル技術の進化により、年々増え続ける広告プラットフォーム。しかも各媒体でサイレントを含むアップデートが繰り返され、新機能を使いこなすことに手一杯になって...



    セッションの後半では、JNTO の過去の投稿で実際にエンゲージメント率が高かった例が紹介されました。写真やテーマの特徴として「奥行きのある構図で、明るめ、彩度が高いもの」、「食べ物、宿泊施設、アクティビティなど『体験』をイメージできるもの」など、具体的でイメージしやすい例です。


    また、JNTO では旅行業界向けではありますが『外国人旅行者を魅了するウェブサイトの作り方(英語実例集)』という JNTO の知見やノウハウが詰まったマニュアルも公開されていますので(無料)、ダウンロードをおすすめします。


    筆者もダウンロードしましたが、Made in Japanの製品を販売する事業者の越境ECなどにも通ずる部分があるのではないかと思います。


    ダウンロードはこちら:




    縦型クリエイティブが重要なワケ

    3つ目のセッションでは、フェイスブック ジャパンでクライアントソリューションマネージャ リードの丸山祐子氏から「Brands Connect With Travelers on Instagram(旅行好きな利用者とInstagramで繋がる方法)」というテーマでセッションが行われました。


    セッションの冒頭では日本における Instagram の使われ方が紹介されました。検索行動がテキストからビジュアルに変化し、日本の Instagram 利用者はハッシュタグで検索する回数がグローバル平均の3倍というデータが出ています。





    また、「5人に1人が目覚めの瞬間にログインしている」、「20%のユーザーが毎日検索機能を使用」、「4人に1人がハッシュタグで情報入手」など、高いアクティブ率で検索機能を積極的に使うユーザーが多いことが分かります。





    縦長クリエイティブの重要性はここ最近特に耳にするかと思いますが、「スマートフォンユーザーの90%が縦型のまま使用」、「動画を見る際にスマートフォンを横にしないモバイルユーザーが82.5%」というデータが出ています。





    特に日本は世界トップレベルのストーリーズ利用率で、デイリーアクティブユーザーの70%がストーリーズを利用しており、投稿数も2年で20倍と大変な伸びを見せています。


    Instagram で動画コンテンツを見てもらいたい場合、「縦長もあった方が良い」ではなく「縦長から作らないといけない」という認識を持つ必要があるでしょう。





    また、別のデータでは「ビジネスアカウントをフォローしている利用者が80%」と非常に高い割合であることが分かっており、ビジネスからの発信に対しても高い関心を示しているユーザーが多いと言えます。





    ただし、上図の通り「ビジネスプロフィールには訪れたものの、そのアカウントをフォローしていないユーザーが2/3」ということで、ユーザーは馴染みのブランド以外にも関心を示しており、フォローに至っていなくてもビジネスプロフィールを見に来ていると言えますので、オーガニック投稿を使った情報発信も意識的に行うべきでしょう。


    最近ではショッピング機能の拡充(※)もあり、ユーザーの購買ファネルに適したフォーマットが提供されていますので、適切なタイミングで適切な広告を配信するためのキャンペーン設計が重要です。


    ※参考:

    2019年3月19日(米国時間)、Instagram の新機能「Checkout」が発表されました。Checkout は、ブランドの投稿から Instagram の中で直接商品を購入できる機能になってお...








    ******

    改めて、今回のイベントは旅行業界に向けた情報が多く紹介されましたが、モバイルに最適化したクリエイティブの重要性や、プロモーション設計の考え方などは業種を問わず参考にできる内容だったかと思いますので、当記事が日に日に存在感を増す Facebook ファミリーの攻略の手助けになれば幸いです。


    なお、別のセッションで Facebook/Instagram 広告運用のベストプラクティスも紹介されましたが、Unyoo.jp ではまた次の機会にご紹介したいと思いますので、しばしお待ちください!

著者

Related posts

Top