2023年テレビCM崩壊 ー 博報堂生活総合研究所の暗示

 

2023年に何が起こるのか?

では、2023年とは何なのか?
博報堂生活総合研究所は、「【生活価値観】AB(アフターバブル)とBB(ビフォーバブル)― 経済成長(バブル)を経験したか、否か。」と題して、

「2023年日本の人口は50歳以上が過半数へ。その時の50歳以上が1973年以前生まれの人々で、残りの半分が1974年以降生まれの人々。生活総研の生活定点調査でも、今の40代以上と30代以下の間に最大の価値観の溝(キャズム)が、存在していました。」(「博報堂生活総合研究所 BIG PRESENTATION 2015「デュアル・マス」 を発表」から抜粋)

という分析結果を発表した。

この「いまの40代以上と30代以下の間にある価値観の差って何だろう?」と自分なりに考えてみると、たしかに、大きな差がありそうだな、と思う。

自分はいま40代のど真ん中にいるのだが、メディア接触という観点でいうと、40代は完全にテレビ世代だ、あるいは、テレビで育った世代だ。自分は20代になってからインターネットや携帯電話に接触しているが、幼少期から思春期は、生活の中心にテレビがあった。そういう意味で、テレビ世代だと思っている。

TBS系列「8時だョ!全員集合」は1969年に始まった。これは私の生まれた年だ。幼少期から小学生までは、志村けんや加藤茶からギャグを学んだ。
そして、フジテレビ系列「オレたちひょうきん族」が1981年に開始。中学時代から高校時代の思春期のころは、ビートたけし、明石家さんまが文字通りヒーローだった。両番組とも土曜日夜8時にやっていたので、ザッピングしながら見た記憶がある。

一方で、いまの30代とは?

35才(1979年生まれ)を標準と考えると、この世代は高校生ぐらいから携帯電話に接触している可能性がある。そして、NTTドコモのiモードが1999年にスタート。そのとき、この世代は20代。つまり、大学生のとき、あるいは、社会人成り立ての青春期のころには、かなりの人が携帯電話でインターネットを当たり前に使っていることになる。
この思春期から青春期という感受性の高い時期に、テレビ中心のメディア生活から携帯電話とインターネットに移行している意味は大きいと思う。

ちなみに、いまの20代は、小学生のころにiモードが存在していて、いわゆる、デジタルネイティブみたいなものだ。
ついでに言うと、最近の幼児は文字通り、デジタルネイティブだ。自分の娘(5才)は、iPadでYouTubeをみたり子供向けアプリで遊んだりしている。AppleのSiriでiPadに向かって話しかけ、「アンパンマン」の動画などを検索して、YouTubeで勝手に自分でみたりするのだ。

 

「テレビが中心にあった世代」と「テレビが周辺メディアになった世代」

話を元に戻そう。
「このいまの40代以上と30代以下の間にある価値観の差って何だろう?」と思ったとき、「テレビが中心にあった世代」なのか、「テレビが周辺メディアになった世代」なのか、の違いではないかと。

博報堂生活総合研究所は、「経済成長(バブル)を経験したか、否か」とサブタイトルにつけているが、プレゼンの中では、このような情報接触の在り方の変化についても触れていた。といっても、「テレビが周辺メディアになった世代」という話し方ではなかったけれども。

そして、2023年に何が起こるのか?

繰り返しになるが、博報堂生活総合研究所によると、いまの人口トレンドが続けば、2023年には「50才以上の人が50%、50才以下の人が50%」という状態になるらしい。このとき、いまの40代以上がざっくりいって50代以上になって、いまの30代以下が50才以下になるとのこと。

博報堂生活総合研究所では、1973年以前生まれ(2015年に42才以上になる人)が2023年に50才以上になり、1974年以降生まれ(2015年に41才以下になる人)が50才以下になり、この人口比率がちょうど50:50になるとしている。

2023年以降、広告やマーケティングには発想転換が必要になる

これは、いまの30代以下の「テレビが周辺メディアになった世代」が、2023年に人口の半数を占めることを意味する。そして、この2023年以降は、いまの30代以下の人々が徐々に50代以上を侵食し始めることになる(つまり、年をとって50代以上になる)。
ということは、いまの40代以上の「テレビが中心にあった世代」は徐々にマイノリティになっていく。

さらに、博報堂生活総合研究所のプレゼンは、いまの30代以下の人々が2023年以降には大企業の経営層に加わってくるとして、この価値観の異なる人々が経営の実権を握るようになると、企業のマネジメントも大きく変わるのではないか?という趣旨の話をしていた。

いまの30代以下の「テレビが周辺メディアになった世代」が、40代以上になって主導する広告やマーケティングは、自ずとその中心がこれまでとは異なるものになるであろう、という話だ。
つまり、2023年以降、広告やマーケティング手法には、大きな発想転換が必要になってくるだろう、みたいなことを話していた。

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