モバイルがストーリーテリングを変える ─Facebook Mobile Moves Peopleより

クリエイティブにフォーカスした Facebook のイベント、「Mobile Moves People -モバイルがストーリーテリングを変える-」が2017年7月に開催されました。


当日は広告代理店のクリエイティブ部門の方を中心に集まりました。クリエイティブにフォーカスしたイベントということもあり、本格的なフォトブースも設置されていました。








キーノートはクリエイティブショップの日本責任者を務める冨川淳氏から、クリエイティブショップの紹介とモバイルの可能性について語られました。


クリエイティブショップは、「簡単に言うと Facebook のクリエイティブコンサルタント」と冨川氏は表現し、実際のクリエイティブ制作や広告代理店との共同開発、広告主を対象としたコンサルティングなどが主な業務です。


Facebook/Instagramにおけるクリエイティブ制作を支援する、グローバル40カ国の200名からなるチームで、日本にはそのうち4名が在籍していると伝えました。


なお、今回のイベントも、支援の一環としてノウハウを共有する場を設けるというテーマで開催されたとのことです。


キーノートの中で、冨川氏は2つのデータを使って今後のモバイルにおけるストーリーテリングの重要さと可能性を説きました。1つは、全世界のインターネット情報に占める動画の割合が、2020年時点で80%を占めるという予測です。





2つ目に、2017年現時点で動画コンテンツの55%はモバイルから視聴されているというデータです。





2020年といえば東京オリンピックが開催される年にあたりますが、この2つのデータから、オリンピックを例に「朝通勤している間にどういう内容のメッセージを伝えればよいのか、どういう動画を配信すればもっとオリンピックを見たくなるのか、昼食を食べている間にどういった動画を送ればさらにオリンピックを楽しめるのか、そして夕方家でくつろいでいる時にどういった動画を配信すれば感動するのか」といったユーザーのシーンに合わせたストーリーテリングが必要になり、それを実行する環境も整うとして、キーノートセッションを終えました。



ストーリーテリングの新しい方法

次のセッションでは、クリエイティブショップロンドンから来日したTim Styles氏から、話題になったいくつかのクリエイティブが紹介されました。


事例の紹介に移る前に、興味深いデータが発表されましたのでご紹介したいと思います。


まず、クリエイティブ制作時に考慮する必要があるデータとして、「我々は画面に表示された画像を見て判断するまでに0.03秒しかかからない」というデータです。それだけ画像が与えるインパクトは大きく、重要であることがわかります。





次に、ユーザーの Facebook の利用状況から見る、制作すべき動画クリエイティブの尺に関するスライドです。


ユーザーが Facebook を見ている時間のうち、実に7割が移動中などの時間であると発表されました。腰を落ち着けて画面を眺めている時間は残りの3割となっており、動画クリエイティブの尺や構成の重要性がわかります。





話題になったクリエイティブの例として、カンヌライオンズ2017で受賞作品となったシボレーの「Find New Roads」や、Addict Aide の「Like My Addiction」が360度動画やキャンバス、Bots for Messengerなど最新のテクノロジーとアイディアを融合させたクリエイティブとして紹介されました。


参考:

Chevrolet
The automotive giant inspired people around the globe with a campaign to “Find New Roads” in 2017, reaching more than 200 million people and in...







データを使った”共感できる”ストーリーテリング

次のセッションは、Facebook が持つ膨大なデータを使って、ユーザーにマッチするストーリーテリングを行うための方法を、日本航空を例に冨川氏が語りました。


日本航空では、「若い女性の JAL に対する好感度を高める」という目的のもと、動画広告の制作がスタートしました。最初にクリエイティブショップがとった行動は、「Facebook の中でどういうユーザーが JAL に対してエンゲージメントが高いか」を Facebook のデータを使って分析することです。


具体的には、ロイヤルユーザー、将来的にロイヤルユーザーになる可能性のある人、若い女性でオーディエンスを定義し、それぞれを対照的なオーディエンスと比較して価値観の違いを探していくという作業を行いました。





そうして割り出した興味のある要素をカテゴリー別にまとめ、性格や趣味などを類推し、見えてきたサマリーをカテゴリー別に書き出します。





その結果をカテゴリー別にグラフとして作成し、描いたペルソナごとに適切なメッセージを考え、個別に動画クリエイティブを作成します。











その結果、日本航空ではターゲットとしていた若い女性の好意度がリフトアップし、目的が達成されたとのことでした。





この事例に関して、似たような動きをとっているマーケティング担当者は少なくないと思いますが、「実際に興味を持っているユーザーの特徴から人物像を描く」というのが鍵ではないかと思います。


ターゲットのペルソナを考える際にヒントとする情報は様々ある中で、実際に興味を持っているユーザーや商品やサービスを既に買っているユーザーのデモグラフィック/サイコグラフィックデータ、オンライン行動の傾向などが把握できる Facebook ならではの分析方法ですし、他のプラットフォームへの配信でも活かすことのできる貴重なデータではないでしょうか。



Creative Hackathon で Facebook と協業

クロージングセッションでは、Facebook Japan で代理店チームの代表を務めるKang Heesun氏から Creative Hackathon の紹介が行われました。Creative Hackathon とは、クリエイター、コピーライター、キャンペーンプランナー、営業など様々な職種のメンバーが一堂に会し、クライアントからのブリーフィングをもとに Facebook のクリエイティブショップとアイデアのブレストを終日かけて行うという取り組みです。





既にグローバルで少しづつ展開されている取り組みですが、今後はさらに活発化する予定とのことです(日本でも2017年8月に小規模で実施されたようです)。「もしご興味があれば Facebook の担当までご相談ください」とのことでしたので、クリエイティブのコンセプトや方向性で悩まれている方は相談してみてはいかがでしょうか。




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これまでも「Mobile Moves People」と題し、いくつかのイベントを行なってきた Facebook Japan でしたが、今回は初めてクリエイティブにフォーカスした内容でした。広告フォーマットやターゲティング手法に注目されることの多い Facebook 広告ですが、クリエイティブこそユーザーの態度変容を促すために必要な要素ではないかと思います。


クリエイティブハブの「インスピレーション」では最新の広告フォーマットとクリエイティブが成功の鍵となった事例が確認できますし、Facebook IQ ではクリエイティブの効果に関するインサイトを確認できますので、制作の参考にお役立てください。


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