ヤフー株式会社の検索広告・ディスプレイ広告の責任者に聞く:これからのYahoo!プロモーション広告の戦略とは?


Yahoo!プロモーション広告としての、今後のプロダクト戦略



清水:それぞれミッションがありましたが、お二人の領域を横断しての活動もあり得るんですか?


井上:もちろんです。事業本部になると、個別最適になっていってしまうのではという声もあるかもしれませんが、そうではなく広告事業全体として最適な方法を導くために我々二人がより密に連携しておくべきだと思っています。





清水:2016年にはYahoo!プロモーション広告として、多くのプロダクトアップデートをされたと思うのですが、2017年の展望はいかがでしょうか。


井上:Yahoo!プロモーション広告のディスプレイ広告領域では、YDNで多くのリリースを控えているのですが、おそらく最も大きいのは、動画広告への対応かと思います。
2017年1月からテストを行っており、今春提供を開始します。まずはYahoo! JAPANアプリトップのタイムラインにインフィード広告を動画フォーマットで提供する予定です。


動画以外の領域でも機能改善も予定しています。同じプロモーション広告である、YDNとスポンサードサーチをより併用しやすくするための機能を、広告主の皆様に使いやすいかたちでいくつか提供していきます。


中島:一例として、スポンサードサーチとYDNの予算運用の利便性を高めるため、[※1]前払金移動ができるようになりました。YDNをよりご利用いただきやすくし、同時にサーチターゲティングなどもご活用いただけるようにしていきたいです。
さらに、オンラインセールスや中小企業のお客様が使いやすいような運用ツールとして[※2]「らくアド」の強化など、積極的に運用していく方向けと、運用にあまり慣れていなかったり、時間をかけられないお客様向けにも色々と考えていきたいと思います。
新規でアカウントを開設する方にとって、“デジタル=作業がたくさんあって煩雑”と感じずにご利用いただけるようにすることが、重要なポイントだと思っています。

[※1]


[※2]
Yahoo!プロモーション広告、広告運用支援ツール「らくアド」を提供開始
Yahoo! JAPANがYahoo!プロモーション広告「スポンサードサーチ」向けの広告運用ツールを提供開始しました。リンク:Yahoo!プロモーション広告、オンラインでお申し込み...



井上:僕らとしては、導入していただきやすい仕組みを整え、しかもデジタルで広告を始めるならヤフーだと思ってもらえるようなプレゼンスを作っていきたいです。
そして「じゃあYDNから始めるか」「スポンサードサーチから始めるか」ということではなく、ヤフーにアカウント開設をして、リーチやインプレッションを伸ばす、CTR、コンバージョンを取るなど、どこを最終KPIにするかさえ設定すればうまくいくような形にするのが最終ゴールだと思っています。
さらに、「もっとこういう点をカスタマイズできます」というように、柔軟に自由度を高めていくことがもう一つ大事なことだと思います。





清水:業務の簡素化を考えると、キャンペーンエディターが大事ですよね。YDN版キャンペーンエディターもリリースされていましたし、期待したいです。

YDN入稿支援ツール『キャンペーンエディター』の提供開始
2017年1月25日、Yahoo! JAPAN は Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)に対応したキャンペーンエディターの提供を開始すると発表しました。リリース:キャンペー...



中島:キャンペーンエディターは、広告主や広告会社の皆様からの意見を聞きながら日々改善に取り組んでいます。YDN版のキャンペーンエディターも要望として多かったものの一つです。社外の方のご意見を伺うとまだまだ改善の余地があり、重要なインフラの一つとして、アップデートを積み重ねていきたいです。


また、御社にも参画いただいたPreferred Partner Program(以下PPP)も活用いただきながら、運用の効率化・高度化にどんどん取り組んでもらいたいと考えています。


清水:ぜひPPPについてご説明いただけますか。


中島:弊社では、リスティング広告のAPIを活用するための技術支援プログラム「Yahoo!リスティング広告 デベロッパープログラム」を提供していましたが、運用型広告の運用効率化の需要の高まりを受け、既存のプログラムを刷新し、広告主・広告会社とツール開発企業をマッチングし、ツール導入を支援する新たな制度を開始しました。多様な運用効率化のツールがある中で、どのツールを使っていいのか分からない、最適なツールが分からないといったニーズに応えていきたいと思っています。





清水:まさに弊社もパートナーの一つとして選んでいただいて、少しずつですが「ヤフーが提供するAPIを活用してこういうものを作っていきたいんだけどどうすればいいか」といった開発から関わらせていただく商談も増えてきています。今後、よりデータドリブンな領域として、運用効率化ツールをどう使っていくかが期待されていると思うので、この分野ももっと強化していただけると嬉しいです。
また、2017年はスポンサードサーチのどのようなアップデートをしていきたいとお考えか、教えていただけますか。


中島:まず2016年は、2015年に比べると5倍近くの量のプロダクトアップデートを行いました。スポンサードサーチの広告効果をさらに高めるため、2017年も引き続き機能改善、機能追加に取り組んでいきます。広告主の皆様のご意見やニーズを汲み取りながら、ヤフーの持っている資産やサービスの中からうまく紡ぎ出しアップデートしていきたいと思っています。



メディア事業も広告事業も両方展開しているYahoo! JAPANとしてのアセット



清水:両広告事業の本部の中で融合する部分があり、相乗効果が生まれる機能が拡充されることを2017年も期待したいです。
最後にお二人から、こんなところに期待してくださいということがあればお聞かせください。


井上:ヤフーが持っている大きなアセットの一つはデータだと思っています。なぜヤフーがデータを持てるのかというと、ニュースや検索をはじめ数多くのサービスを展開し、Yahoo! JAPANというメディアをたくさんのユーザーの方々が利用してくださっているからです。
2017年に関わらず、デジタルメディアとデジタル広告をどう考えていくかが大事なテーマとしてありますが、弊社が特異なのは、メディア事業も広告事業も展開しているという点で、メディアとしてユーザーにどういうコンテンツを届けながら、広告をどのように入れてマネタイズしていくのかの最適解を考えています。
その中で、活用できるヤフーのアセットを全て使っていき、さらには、様々な優れた技術なども取り入れながら、取り組みを推進していきたいと思います。


中島:繰り返しになりますが、日本のユーザーを最もよく知っている企業として、ユーザーや広告主の皆様に信頼されるサービスや価値を提供していくことが我々の役割だと考えています。
検索の仕方や場所が変わることはあるかもしれませんが、検索という行動自体は変わらず減っていかないものだと思っています。まず最初にデジタル広告を始めてもらうためには、このようにユーザーのニーズが反映された検索行動を活かすというのが非常に分かりやすいところだと思いますし、ぜひさまざまなビジネスでご活用いただきたいと思っています。
私たちはありとあらゆる検索行動をしっかり捉えながら、広告主や広告を運用してくださっている皆様が面白いマーケティング活動や施策をしていけるように、これからもさまざまな挑戦をしていきます。どうぞご期待ください。


清水:2016年10月から組織も新設され、2017年からより本格的な始動に入られていると思います。あらためて非常に期待しております。本日はありがとうございました!


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