運用型広告のプランニングが上手になる4つの秘訣

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運用型広告が成功するか否かは、プランニング段階でほぼ決まると感じることが多い。運用につまづいているアカウント分析をしていると、十二分にプランニングを考える時間が取れなかっただろうなと想像できるアカウトに出会うことがある。


自分自身の経験を振り返ってみても、プランニングに時間が割けなかった時は思ったほど成果を出せないことが多い。当然、成果が出なければ軌道修正していかなければならない。状況によっては、一からやり直す場合もある。最初にプランニングする時に、じっくりと時間を取り考え抜いた方が作業効率は高くなると思う。


最近、代理店で運用経験が長い後輩と話す機会があったのだが、プランニングについて意外と知らないことがあったので驚いた。確かに、思い返すとプランニングの考え方を習う機会がほとんどなかった。そこで、過去の経験から得たプランニングが上手になる4つの秘訣を紹介してみたい。



■制約条件をクリアするための基礎知識は確実に

運用型広告のプランニングする時、月額の予算が大きくない、ランディングページに改善の余地がある、商品認知が低いなど様々なことがある。何かしらの制約条件の範囲内でパフォーマスを出さなければならない。もちろん制約条件が複数重なれば難易度は高くなる。そして、運用者は難易度が高くても、成果を出すことを目指さなければならない。


例えば、月額の予算が大きくないなら、少ないキャンペーン数でアカウント設計を考えなければならないし、平均クリック単価の高いキーワードの入札は出来ない。表示回数が多く、上限クリック単価が高いキーワードへの入札は避けた方がいい。検索数が少なくてもクリックされる可能性が高いキーワードを探し出し、最適な広告文を表示させるなど工夫が必要になる。月額予算から適切なキャンペーン数を考えることは基礎的だが、経験者でも忙しいと落ちてしまう意外な落とし穴かもしれない。予算額の大きなアカウントと小さなアカウントに、ぞれぞれ特有の難しさがある。経験可能な環境にあるなら、両方の経験をした方がいいと思う。


基本的な情報は正しく覚え活用できることが前提になる。基本知識を疎かにしてもプランニングは上手にならない。何度でも基本に立ち返って学びなおして損はない。



■最初に検索連動型広告のブランド関連とリターゲティング広告は考えない

検索連動型広告のブランド関連とリターゲティング広告だけのプランニングだけのアカウントをよく見かける。この2つの施策は設定を間違わなければ成果を出すハードルは比較的低い。極端な表現になってしまうが、誰がやっても一定の成果は出すことが出来る施策だと思う。


さらに、ここ数年で検索連動型広告のブランド関連とリターゲティング広告だけを運用している場合に、成果数が縮小均衡に陥るスピードは早くなっていると感じる。プランニングや運用スキルに差が出るのは、Googleディスプレイネットワーク(GDN)やYahoo!ディスプレイネットワーク(YDN)などや商品リスト広告などに移っている様に感じる。


実際、GoogleディスプレイネットワークやYahoo!ディスプレイネットワークなどでリターゲティング広告以外のメニューを上手く活用しているアカウントは成果数が縮小均衡に陥りにくいと感じる。情報が溢れかえっている中で、生活者が検索してくれる、サイトへ来訪してくれることを待っているだけでは成果数を伸ばすことは難しい。こちらから仕掛けて行かなければならなくなっている。


検索連動型広告のブランド関連とリターゲティング広告以外の施策で成果を出せることは必須になってきている。



■管理画面のターゲティング設定から発想しない

Googleディスプレイネットワークのトピックターゲットなどをプランニングをする時は、管理画面のターゲティング設定から発想することが一般的だと思う。


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化粧水がメインのECの場合、Googleディスプレイネットワークのトピックターゲットを掲載する場合、上の図にある「メイク、化粧品」を選択し、掲載した後に配信先を確認して運用を進めていく。


しかし、この方法だと初期に投資する費用が多くなってしまうことが多い。広告主企業へ提案し、トピックターゲティングなどを実施しても獲得単価が高く掲載を停止になることが多い。このような事態に陥る理由は、初期投資の金額が必要以上に大きくなってしまっているからだ。明確な意図をもった設計にし、成果を出しながら運用を進めていくことが重要になる。


では、どのように考えて成果を出していけばいいのか?


掲載したいサイトを探し出し、そこにGoogleディスプレイネットワークやYahoo!ディスプレイネットワークなどの広告出稿枠があるか確認する。そこに意図的に掲載されるように設計していく。つまり、管理画面のターゲティング設定を起点にプランニングするのではく、掲載したいサイトに出すために、どのように設計すべきか?を考えていく。


化粧水の例の場合、敏感肌用化粧水もあれば、保湿に優れた化粧水もある。商品の特性を把握し、その機能を探している人へ広告を見せた方が成果率は高いはずである。


高保湿化粧水の場合だと「化粧水 高保湿」とGoogleで検索し、自然検索の上位から順にサイト内を確認していく。上位サイトに「Ads by Google」の枠が確認できた。


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自然検索結果が上位のサイトにある広告枠へ掲載できれば、成果につながる可能性が高い。検索連動型広告で「化粧水 高保湿」で無理やり掲載しなくても、別の方法でアプローチが可能な場合がある。


さらに、下記のGoogle AdWordsヘルプにあるように、キーワードターゲットと組み合わせることで、さらに掲載される確率で上げることもできる。サイト内にあるコンテンツからキーワードを拾い出し、設定するこで掲載させる可能性を高めることができる。

トピック ターゲットは、個々のプレースメントやキーワード ターゲットと組み合わせて使用できます。個々のプレースメントとは、広告を掲載するように選択したページやサイトを指します。キーワード ターゲットを使用すると、広告を表示するキーワードを選択できます。
Google AdWordsヘルプ:特定のトピックに関連するウェブサイトを掲載対象に設定するより抜粋



GoogleディスプレイネットワークやYahoo!ディスプレイネットワークなどでは、平均クリック単価を低く設定すべきだという思い込みがあるかもしれない。その思い込みの前提は成果率が低いからだと思う。成果率が高ければ、上限クリック単価を上げても獲得単価は高くならない。


GoogleディスプレイネットワークやYahoo!ディスプレイネットワークは、クリック率や成果率が低いのではなく意図的に掲載が出来ていない可能性が高い。トピックターゲットやコンテンツターゲットで許容範囲の獲得単価で運用できれば、新規ユーザーの流入も確保できる。単純に新規ユーザーを誘導しましょうという提案を受け入れてもらうことは難しい。検索連動型広告のブランド関連やリターゲティング広告と同程度の効率を出すことは至難の技だが、許容範囲内で成果を出すことは可能だと思う。



■獲得の機会はどこにあるのか?を考える

化粧品の例を端的な言葉で表現すると、獲得の機会はどこにあるのか?を考えることである。


検索連動型広告も競合が増え簡単には成果を出すことが難しくなっている。FacebookやLINEなどの登場で過去とは比較できないほど可処分時間の取り合いになっている。購入する可能性が高い人は、どこに居るのか?どんな時に購入したくなっているのか?管理画面を眺めていても獲得の機会は見つからない。運用型広告の運用をしていると、どしても情報が片寄り思考パターンが固定化してしまう。


実際、運用型広告の情報収集をしている時よりも、オフライン施策やCM制作の裏話などの情報を読んでいる時に、獲得の機会のヒントを得ることが多い。さらに、実際に流行りの店や人が集まる場所へ足を運ぶことでヒントが得られることも多い。流行るには理由があり、人を行動させた秘密があると思う。


運用型広告の情報を集めることは当然として、もっと幅広い情報や知識を身につけることが重要になる。



■まとめ

プランニングが上手になるために押さえておくべき4つの秘訣は、


・制約条件をクリアするための基礎知識は確実に
・最初に検索連動型広告のブランド関連とリターゲティング広告は考えない
・管理画面のターゲティング設定から発想しない
・獲得の機会はどこにあるのか?を考える


の4つだと思う。


代理店勤務時代を思い返せば、一連の業務を掲載予定日に間に合う様に進めていくことを優先し、考える時間が少なくなってしまっていた。少しでも考える時間を確保しようと努力するが、十二分に考える時間を確保できている状況でないこともあった。運用型広告の結果はプランニングでほぼ決まってしまう以上、運用型広告を成功させる為にはプランニングをじっくりと考える時間の確保が必須になる。運用型広告の運用者が時間を確保する努力だけに頼るのではなく、運用型広告に関わる人が協力し合い、運用者がじっくりと考える時間の確保が出来る環境になればいいですね。

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