Facebookがダイナミック広告をアップデート ─店舗の在庫情報と連動へ

2016年9月21日(米国時間)、Facebookがダイナミック広告の新機能を発表しました。名称は「Dynamic ads for retail」となるようで、実店舗を有する小売業者に向けた店舗特化型の広告プロダクトになります。


リンク: Enhancing Mobile Ads to Drive In-store Sales


今回のアップデートの経緯を、発表では以下のように説明しています。

“Forty-nine percent of in-store purchases are influenced by digital interactions?over half of which take place on mobile. As this trend grows, brick-and-mortar retailers must evolve their campaigns to reach people on mobile, showcase products and ultimately, move products off shelves.”
(店舗における購買活動のうち49%はデジタルの影響を受けており、その半分以上はモバイルデバイスです。この傾向がますます大きくなっているいま、実店舗での販売を行う小売業者はモバイルユーザーにリーチし、商品情報を届け、最終的に購買につながるようキャンペーンを進化させる必要があります。)


“In June, we announced new capabilities for marketers to drive foot traffic to their stores and determine the impact of their mobile campaigns on store visits and sales. Today, we’re reporting over one million store visits per day in 100,000 locations, and a growing number of retailers are using the Offline Conversions API to verify that people seeing their ads are making in-store purchases.”
(我々は2016年6月に店舗の来店数と売上を計測し、モバイルキャンペーンのインパクトを判断できるようにするための新機能を発表(※)しました。今も10万のロケーションで1日あたり100万人以上の来店をレポートしており、オフラインコンバージョンAPIを使って広告を見たユーザーがどれだけ購入に至ったかを確認する小売業者も日に日に増加しています。)


“Today, we’re introducing new ways for advertisers to run smarter campaigns that achieve in-store results with Facebook.”
(そこで今回は広告主が店舗内での売上を増加させるため、よりスマートなキャンペーンを実行する新しい方法を導入しました。)

※: Facebookから店舗への来店数と売上を計測するソリューションが登場



店舗の在庫情報と連動したダイナミック広告

2015年2月に発表され、同年5月から全ての広告主に向けて開放した後、同年8月にクロスセルやアップセル機能を実装しより強力なプロダクトとなり、小売業界や旅行業界などを中心に成長の一途をたどるダイナミック広告ですが、在庫状況や価格、商品ラインアップが店舗ごとに変動する広告主の場合、現地の情報に合わせてカスタマイズすることが非常に困難でした。


今回発表された Dynamic ads for retail (小売業界向けのダイナミック広告)では、在庫切れや不正確な現地価格で顧客体験の悪化/広告の無駄なインプレッションを引き起こさないよう、ユーザーに最も近い店舗の商品を在庫情報に連動させ、動的に表示させる機能を実装しました。


例えば、ファッションブランドが複数の店舗で同時にセールイベントを実施する場合、最寄店のフィードの在庫状況が “in-stock(在庫あり)” の商品のみ広告として配信され、価格はその店舗の情報にローカライズされます。また、店舗限定の商品などは取扱店の近隣にいないユーザーには配信されないよう自動調整されます。どの商品が広告として表示されるかについては、ユーザーのオンラインの購買活動に基づいて最適化が行われるようです。


facebook_launched_dynamic-ads-for-retail_01


Dynamic ads for retail では、以下の情報をユーザーに提供できるよう開発したとのことです。


● Local availability

上述したように在庫があり商品をすぐに提供できる状態のユーザーだけに広告は配信されますが、取扱店の店舗検索も簡単な操作で行えるようになり、店舗までの道順表示もFacebook上で実行できるそうです。


● Product summaries

Facebookにホストされている情報(≒データフィード)を使ってFacebookアプリから離脱すること無く製品概要を要約し、ユーザーに表示させることができます。


● Different actions

Product summariesでは最寄店へ連絡を取る、オンラインで購入、商品情報を保存するなど、様々なアクションを実行できるよう設計されています。


● Similar products

閲覧履歴の商品と似た商品はフィーチャーして表示され、類似商品が入手可能な最寄店までの経路もモバイル上で確認できるようになっています。


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なお、現在は Abercrombie & Fitch、Argos、Macy’s、Pottery Barn、Target などの広告主とテストを重ねている段階で、今後数週間でより多くの広告主を対象に提供できる予定とコメントしています。



店舗販売を行う事業者のための統合ソリューション

今回の発表の最後では、以前ご紹介した新しいキャンペーン目的「来店数」についても正式に言及しました(「来店数」について詳しくはこちら)。


米食料品店の Albertsons と行った最近のテストでは、新しい最適化モデル使って来店する可能性の高いユーザーへ集中的にリーチし、 cost-per-store-visit を最大40%減少させたと紹介されています。


キャンペーン目的「来店数」の機能そのものは2016年10月に全ての広告主のアカウントでロールアウトされるようですが、レポートと最適化の利用資格については店舗の規模や場所が基準となるようです。ユーザーの位置情報を使って来店をトラッキングするため、GPS機能が禁止されている国などでは利用できないということではないかと思われます。


今回発表された Dynamic ads for retail や来店数の詳細については担当者にお問い合わせ下さいとのことですので、ご興味のある方は一度確認して頂ければと思います。店舗ごとの商品情報をユーザーの位置情報に応じて出し分ける機能ですので、データフィードの管理方法が気になるところです。店舗販売を行う事業者にとって直近のアップデートは使いこなすことができれば強力な手法になるのではないかと思いますので、引き続き動向をチェックしたいと思います!

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