2015年上半期の米インターネット広告は前年比+19%と更に加速 ―モバイル牽引が顕著に ―IAB調べ

第二四半期の伸びが顕著に

2015年10月21日、米IAB(Interactive Advertising Bureau)はPwCと共同で、米インターネット広告に関する調査の2015年上半期(1−6月分)のレポートを発表しました。

リンク:Digital Ad Revenues Surge 19%, Climbing to $27.5 Billion in First Half Of 2015 | IAB

2015年上半期の米国におけるインターネット広告売上高は前年同期比で19%増加し、上半期としては過去最高の約275億ドルに達したとのこと。特筆すべきは第2四半期の伸びで、前年比22.5%という数字は、リーマン・ショックから回復した2010年並の成長率になります。この10年間の年間平均成長率(CAGR)は15%ですので、2015年の第2四半期が近年まれに見る力強い四半期だったようです。

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画像:IAB internet advertising revenue report

引き続きモバイルが成長をドライブ

牽引しているのは、言わずもがなモバイルです。2015年上半期のモバイル広告売上高は前年同期比で54%増加の82億ドルに達しており、引き続きIABのレポートの中で定義されているカテゴリでは最も大きな成長ドライバーになっています。

それは以下のグラフでも明らかで、動画を除いたほとんどのフォーマットが軒並みシェアを落としていく中、モバイルは突出した成長率を誇っていることが見て取れます。

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画像:IAB internet advertising revenue report ※矢印は筆者追加


成長著しいモバイル広告の内訳は以下です。検索とディスプレイが大半を占めていますが、この一年でディスプレイ広告の成長が検索のそれを上回ってきていることが分かります。なお、IAB の定義ではモバイルディスプレイには動画広告も含まれていますので、昨今の動画広告の成長は完全にモバイルが中心になっていることを考えると、ディスプレイの中の動画比率もかなり高まってきていることが伺えます。(完全に切り分けて評価するのは現在の IAB の定義では不可能っぽいですが…)

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画像:IAB internet advertising revenue report


いずれにせよ、市場の成長性の非常に大きな部分をモバイルが担っている傾向はここ数年変わっておらず、成長性もまだ陰りは見えないように見受けられます。

ソーシャルが強く、業種別では小売が堅調

モバイル以外のハイライトとしては、やはりソーシャルが挙げられています。
 
2015年上半期のソーシャル広告は、前年同期比51%増の44億ドルとなり、上半期だけで2013年の1年間と同じ出稿量に達したとのこと。日本でもFacebook広告やTwitter広告活用の動きは急激に加速していますので、実感として非常に分かる数値になっています。

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画像:IAB internet advertising revenue report


上記のチャートを見る限り、ソーシャルは下半期(期末)に急伸する傾向があるようです。今年も下半期にグッと伸びるのではと思われます。

業種別に見ると、1位小売、2位金融、3位自動車…という業種ごとの順位は変わらないものの、成長率と成長フォーマットの相関があるように見受けられます。

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画像:IAB internet advertising revenue report


小売がシェアを伸ばしている背景には、モバイルコマースの浸透のほかに、(レポートでは触れられていませんが)商品リスト広告や Criteo などのデータフィード広告の影響が大きいのではと考えられます。
 
元来は検索連動型広告の比重が大きかった小売業界が、PCの検索シェアが下がっている中で相対的にシェアを伸ばしているのは、小売用のフォーマットとして広がった商品リスト広告をはじめとしたデータフィード広告が一定の影響を与えていると考えるのは決して不自然ではないと思います。

発表のサマリーや、詳しい資料(PDF/docx)は以下のページに格納されていますので、ぜひご確認下さい!

リンク:IAB Internet Advertising Revenue Report Conducted by PricewaterhouseCoopers (PWC) | IAB
 

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