Facebook、モバイル広告の最適化や効果測定など4つの新機能を発表

2015年2月に広告主の数が200万を超えた(※)Facebook ですが、この数ヶ月間でさらに25%増、250万以上の広告主が利用するより巨大なプラットフォームへと成長しています。


※参考:Thank You – Facebook for Business


Facebook は「これまでの活動の中で、急速な勢いで進むモバイルシフトを体感しており、スマートフォンからの利用が増えるとともに、より関連性の高い広告をリーチさせられるようなモバイル広告の開発と、より正確にキャンペーンの効果測定を可能にするツールの開発に取り組んできました。」と前置きした上で、現在開催されている Advertising Week に向けモバイル広告関連の4つの新機能を発表しました。


リンク:Introducing New Ways to Buy, Optimize and Measure Ads for a Mobile World



1. TRP Buying

ご存知の方も多くいることと思いますが、TRPとは”Target Rating Point”の略で、一般的に『視聴率』と呼ばれる指標は世帯視聴率をベースにしているのに対し(GRP)、TRPはターゲットとなる個人をベースにした視聴率を指します。

Facebook は本機能アップデートにあたって Nielsen に調査を委託したところ、テレビCMの出稿と合わせて Facebook でも動画広告を配信すると効率と効果が向上することが明らかになったそうです。以下、調査内容の詳細報告です。


■ ターゲットとなるオーディンスにより多くリーチ

2014年の第2四半期から2015年9月1日にかけて、アメリカ国内の42に及ぶキャンペーンを調査したところ、テレビCMと Facebook 広告を組み合わせた結果テレビCMのみ出稿した場合に比べ19%リーチが増加。また、ターゲットとなるオーディエンスがおよそ1980年代前半から2000年代初頭に生まれた、いわゆるミレニアル世代だった場合はリーチの増分が+37%に達した。


■ 効率の向上

上記調査の中で、テレビCMより Facebook の方が実際に広告と接触した人がターゲットとしたいオーディンスである可能性が2倍以上高かった。(実名制によりユーザーのプロファイルを把握している以上当然の結果だと思いますし、そうでないと困りますが。)
つまり、Facebook への出稿は少ない広告費で正確にターゲットとなるオーディンスにリーチすることができたのである。


■ 効果の向上

2015年4月〜8月の期間、Nielsen が7つのキャンペーンを調査した結果、テレビCMのみ見た人に比べ、テレビCMと Facebook の動画広告両方を見た人は広告想起が3.2%、ブランド・リンケージ(※ 広告の出稿企業名を正しく想起できた視聴者の比率)が11.5%、ブランドに対する好意度が22.7%向上した。

※参考:マーケティング・ミックス・モデリング – Nielsen


以上の調査から、テレビCMと Facebook の動画広告は相互に補完し合えることがわかったため、Facebook では動画広告のプランニングやバイイング、効果測定の指標としてTRPを利用できるようアップデートしたとのこと。今後はテレビCMと Facebook の動画広告を組み合わせたキャンペーンをプランニングし、TRPの一部をカバーするために Facebook の動画広告を直接バイイングできるようになり、キャンペーン開始後は、Nielsen の Digital Ad Ratings measurement system を使いFacebookの動画広告のTRPを確認するか、Total Ad Ratings を使って Facebook とテレビの合計TRPを確認できるようになるそうです。

より詳しく TRP Buying について知りたい方は Facebook Blueprint をご参照ください。

※ 筆者も Blueprint を受講しておりますが、それらしきドキュメントは確認できませんでした。TRP Buying自体日本での提供時期は未定のようです。



2. Brand Awareness Optimization

Facebook は広告の種類をブランディングとダイレクトレスポンス(DR)の2種類に大分しており、これまではコンバージョン最適化やアプリインストールの最適化等DR向けの機能を提供し続けてきましたが、今回はブランド認知度向上の最適化機能のローンチを発表しました。

本機能では、Facebook が広告想起の可能性が高いユーザーを ①リーチ②広告への注目度 という観点から割り出します。ブランディングの広告に関してはどれだけ多くのリーチが獲得できるか、というのも重要ですが、数百のキャンペーンを分析した結果、広告を見ている時間が長ければ長いほどその広告の内容を覚えている可能性が高いことがわかったため、②の要素も盛り込んでいますとのこと。

この機能はパワーエディタ経由で入札方法を『リーチ&フリークエンシー』で選択することで利用可能にする予定となっており、まずは10月に Facebook と Instagram 上で限定的にリリースし、その後数ヶ月でフルローンチする予定です、と伝えています。



3. Mobile Polling

Facebook は、ブランディングを目的とする広告主が自社のキャンペーンの影響を調査できるよう、Nielsen と共同でモバイルアンケート機能を今年の初めから提供してきましたが、この度 Millward Brown Digital社と新たに提携し、同社の『brand lift insights』機能を Facebook と Instagram どちらのプラットフォームでも利用できるようになりました。


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モバイルアンケート機能を利用することによって、キャンペーンが実施された同じ環境下で的確な効果測定が可能になり、本機能は対照実験を採用しているため、キャンペーンに起因するブランドメトリクスの変化を明らかにすることができます、と伝えています。

Nielsen 及び Millward Brown Digital のモバイルアンケート機能について詳しく知りたい方は、Facebook の営業担当にお問い合わせください、とのことです。



4. Video in the carousel format

2014年7月にリリースを発表したカルーセル広告(旧名称:Multi-Product Ads)ですが、今回のアップデートで動画も追加できるようになるとのこと。


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カルーセル広告はストーリーテリングにおいて非常に優れたツールであることが証明されているとし、以下の使用例が紹介されています。

・自動車ディーラー:新型車のテレビCMを表示させ、地域のセール情報を紹介
・スポーツショップ:新ブランドの動画を表示させ、主力商品の画像を表示
・消費財メーカー :新食品のテレビCMを表示させ、調理法の写真を続けて表示

なお、カルーセル広告の動画利用は、今週から順次パワーエディタでロールアウトされ、その後広告マネージャの広告作成ツールにも数週間かけて展開されていきます、と伝えています。





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今週から開催されている Advertising Week に向けて、『モバイル』と『ブランディング』という2つのテーマで大型アップデートを発表してきました。デジタル領域では既に巨人となっている Facebook ですが、テレビCMとの親和性も主張し、「予算取りに来たな」という感じがします。

これまでブランディングの広告を出稿しても”なんとなく効いているような気がする”で終わってしまっていたケースも、今回のアップデートで(日本では使えないものもありますが)きちんとトラック出来るようになれば、ますます Facebook の需要も高まっていくのではと思います。

2015年もまだまだアップデートがありそうな気配がしますので、引き続き注目してまいります!

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