Googleが広告のビューアビリティに対する考えを示す

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2014年12月に、Googleは広告のビューアビリティに関する調査を行いました。
広告のビューアビリティに影響すること 〜Googleの調査から

 

今回は、Googleのディスプレイ広告および動画広告担当VPのNeal Mohan氏が、広告のビューアビリティに対する考えを語っています。以下、抄訳です。

リンク:Toward Viewability: You Can’t Count What You Haven’t Measured


2月に行われたIABの年次のリーダーシップ会議において、広告のビューアビリティは参加者全員にとって大きなトピックだったようです。

 

Googleは、ビューアビリティを共通通貨の一つとして採用し、マーケターやパブリッシャーがよいビジネスの結果を生む手助けをしてきたことで、長く主唱者の一人となってきたとしています。先進的なパブリッシャーは最大のビューアビリティのための広告ユニットを導入し始め、広告主はGoogleディスプレイネットワークでそのメリットを享受してきたとしています。 ブランドやエージェンシーも、より良い結果をドライブするための優先課題としています。

 

最近実施したテストでは、Active View技術を活用したMRC標準でのディスプレイ広告のビューアビリティ計測で、ビューアブルな広告はコンバージョン率が50%改善したとのことです。ここでいうビューアブルな広告とは、ピクセルの50%以上が1秒以上連続して表示されている状態を言います。ブランドリフトについては非ビューアブル広告がまったく寄与したなかったのに対し、ビューアブル広告は10.3%もドライブしたとし、MRC標準が与えたビジネスインパクトは本物と述べています。

 

上記のように、進歩はしているものの、ビューアビリティを共通通貨として確立するためにはまだ重要な仕事があるとしています。議論はビューアビリティ率に対する考え方やビューアブル広告の売買に関するものなどに移り始めていますが、業界として以下の3つのステップが必要であると主張しています:

 

1. ビューアビリティ率は重要でない。ビューアブルインプレッション数にフォーカスすべき
マーケターはキャンペーンが何パーセント見られたかを知りたいわけではなく、ビューアブルなインプレッションのみにお金を出したいと言っているのです。この観点からすれば、ビューアビリティ率は関係がなく、ビューアビリティインプレッションの実数に意味があるとしています。
100%のビューアビリティを業界は目指すべきとGoogleは主張しています。これはつまり、ビューアブルインプレッションのみを売買すべきという意味です。これはチャレンジであるということは理解しており、自身のメディアプロパティにおいても解決に向けて努力を続けています。ソリューションがない限り、ビューアブルインプレッションは業界の共通通貨にはなり得ません。

 

2. ビューアビリティの単一の業界標準を採用すべき
業界共通で単一のビューアビリティ標準を採択することが重要です。そうでなければビューアブルインプレッションの真の価値を理解することは不可能です。スケールさせたり、最適化したり、配信調整したり、広告在庫のフォーキャストをしたり、などということもできません。

 

議論と分析を重ね、業界とMRCは合意のもと、ビューアビリティの標準的な定義を策定してきました。Googleもこれを支持しています。ただ、すべての人がこれに対して支持しているわけではなく、広告主やパブリッシャーの一部は新しい定義を提唱しています。業界としてやってはいけないことは、複数の業界標準を採用することです。

 

この状況から前進するには、議論を重ね、業界によって認められた標準を受け入れることです。ビューアビリティに対する考え方が進むにつれ、調整や更新を行う機会はこれからも豊富にありますが、まず最初のステップとしては共通通貨を確立する必要があります。

 

3. 計測上の矛盾を解決する
パブリッシャーや広告主がビューアビリティ関連ベンダーを比較すると、未だ数字の不一致や計測率の低さがみられますが、これは受け入れられるものではありません。こういった矛盾に終止符を打つため、プロセスや計測方法を共有すべく、共通の標準を採用する必要があります。1リットルの水を計るのは誰がやっても同じです。ビューアビリティインプレッションでも同じことができるべきです。

ここに到達するには、広告配信に直接計測テクノロジーを組み込む必要があります。そして、一般的なキャンペーン指標と同じようにビューアビリティに関するデータが出ており、広告の売買のために正確に提供されていることが求められます。

 

ビューアビリティの将来を見据えて
ビューアビリティはテクノロジーとしてはまだ黎明期にあり、解決すべき多くの課題があります。例えば、モバイル環境におけるビューアビリティは、消費者がスマートフォンでに費やす時間が増えるほど不可欠になるでしょう。ビューアブル時間や可聴度(結局のところ、動画は視覚、音、動作で構成されるものなので)などの二次的なエンゲージメント指標は広告効果の全貌を明らかにしてくれるでしょう。しかしながら、標準そのものについての議論を続けているようでは、業界としてはまだそこには到達できません。

 

最高のテクノロジーは、ユーザーに喜びを与え、邪魔にならないものであると思います。我々はこれを期待するようになりました。新しく訪問した待ちでも地図で行き先をすぐに把握できる、数クリックでランチを配達してくれるなどが、身近な例です。1年後にビューアビリティは真の通貨になり、誰にとっても期待通りのシンプルなものであること、これが私の願いです。


 

という内容です。

Google以外の大手プラットフォームではFacebookもビューアビリティに対しても一定の支持のスタンスを示しています。
https://www.facebook.com/business/news/viewed-impressions

ただし、MRC標準は旧来のバナー広告や動画広告を想定したもので、インストリーム型のものには適用されないとも主張しているようです。

 

広告主も関与して策定したMRCの標準ですが、一部の広告主からは受け入れられないとされております。

Marketers Push Back on MRC Ad Viewability Standards
http://blogs.wsj.com/cmo/2015/02/25/are-online-ad-viewability-standards-failing/

 

この枠組みの中で、広告主、広告代理店はより多くの広告スペースをしたいと思うわけですが、パブリッシャーなど広告枠を提供する側はプッシュバックすることが予想されるわけで、両サイドの足並みは揃っているとは言い難い状況のようです。業界標準一本化に向けての駆け引き、大手プラットフォーマーが動くことで業界全体がどう動くか、動かないのか、注目すべき時期にきたと思います。

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