マーケッターが知っておくべきAPIのキホン(3/3)〜「疎結合」による企業デジタル資産の活かし方

Businessman with cloud computing concept

前回はWeb APIを使う上で考慮すべき点について、の説明をしました。
http://unyoo.jp/2014/11/webapi_basics2/

このシリーズ最後のコラムになりますが、期せずして、米国Marketing Landでもまったく同じ趣旨でのコラムが11/21に出たばかりです。CMOがAPIを理解し、どのように活用すべきかを解説しています。とてもいい内容です。

5 Things CMOs Need To Know About APIs
http://marketingland.com/five-things-every-cmo-know-apis-108387

冒頭の説明に、”APIs act as a window into a company’s digital assets.” (「APIとは、企業のデジタル資産への入り口として機能するものである」)とあります。企業にとってのAPIの役割をもっとも端的に説明していると思います。

各ポイントを要約すると以下のようになります。

>1. Be Where Your Customers Are, No Matter What The Channel
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、メディアやデバイスのフラグメンテーションが加速しても、顧客がいるところに企業はいないといけない。APIはそれを実現する。

>2. Partnering For Digital Network Effects
デジタルの世界のパートナーシップは人同士の関係性よりもAPIで加速する。

>3. In The Digital Economy, Innovation Happens Outside Your Box
イノベーションはオープンで開放された環境で実現する。APIを使えば世界中の開発者にアクセスすることができる。

>4. Survival Of The Fastest
APIにより、今までにないスピードでビジネス革新を実現することができる。

>5. Become A Real Digital Business
真のデジタルビジネスになる。APIは組織的、技術的、セキュリティ的なハードルを克服し、企業資産の価値を最大化する。

 

企業がAPIを活用する方法は2通あります。外部のAPIを活用する方法と、自社のデジタル資産をAPIで開放する方法です。いずれの場合でも上記にあるように、ビジネスによりスピードとダイナミズムをもたらします。APIを考える上で、筆者が常に重要だと思うキーワードがあります。それは「疎結合」。

疎結合とは、情報システムで使われる言い回しで、2つのシステムが比較的緩やかに結びついた状態のことを言います。システムそれぞれの独立性が強く相互に依存している余地が少ないため、一方が他方を容易に取り替えられる状態を言います。

つまり、もっと簡単に言うと、「ぱっと接続できて、ぱっと接続をやめられる」という状態と言えます。

webapi3

旧来のシステム間接続は、大変大掛かりでした。それこそ2つのシステムがガッチリ相互を取り入れる感じで。例えて言うならば「企業と企業が合併する」ようなものでした。もちろんそういったシステムも現在はありますが、スピードの速い世の中では、すべての企業とは合併できません。ですので、疎結合という形でゆるく、ライトに、スピーディに「パートナーとなる」のです。

外部のAPIを利用すれば、自社では足りなかった部分をパートナーと組んで補完することができます。しかもスピーディに。

自社でAPIを開放すれば、自社プラットフォーム上で便利なアプリケーションを増やしてくれるパートナーや開発者を手に入れることが可能です。そして、自社のエコシステムを構築していき、競争優位に立ったり、収益面、マーケティング面でインパクトを出していくことも可能です。

マーケティングとITの融合が言われる中、APIは今後も多くの企業で活用されていくことでしょう。デジタルで一定の成功している企業がどのようにAPIに取り組んでいるか、少し注意して見てみてください。その上で、みなさんの会社ではどのように活かせるだろうか、をぜひ考えてみてください。

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