マーケッターが知っておくべきAPIのキホン(1/3)

Abstract technology interface

APIとは?

APIとは、アプリケーションプログラムインターフェイス(Application Program Interface)の略です。

コンピュータを使って、何らかの機能を持ったアプリケーションをプログラムする際に、一から百までのすべてをコーディングしていてはプログラマーは大変です。APIは、そうしなくてもいいようにするために、もっと簡潔にプログラムできるように設定されたインターフェースの規約(仕様)のことを言います。もともとはWindowsなどのOS(オペレーティングシステム)やJavaなどのプログラミング言語でより開発を効率化するために広まったものです。OSに実装された標準APIを使った場合の例を挙げます:

APIを使わないで開発しようとすると:
・画用紙に「API is GREAT!」という文字を書く
・それを四角いマスに白と黒のドットで表現したデータを作る
・CPUにそのデータをディスプレイアダプターのフレームバッファに読み込ませるプログラムを作成する
・ディスプレイアダプターのフレームバッファから、ディスプレイに正しく表示がされるようにグラフィックカードを設定・制御するプログラムを作成する

 

OSの標準APIを使うと:
・OSが実装する「フォント」というデータ構造をメモリに読み込む
・OSに空のウィンドウを画面上に表示させる
・OSに「API is GREAT!」という文字列を表示したウィンドウに描画させる

 

ご覧のように、APIを使わない状況では、文字自体をスクラッチで作成し、画面に表示させるための機構までをプログラミングしないといけません。ですが、OSのAPIを使えば、すでにOSに実装されている機能を呼び出して、簡単に文字列をウィンドウに表示することを実現することができます。

さらに、インターネットの普及に伴い、Webサイト、Webアプリケーションなどの開発のために、より高度な機能が求められるようになってきたことを背景に、インターネット経由で利用できるAPI、つまりWeb APIを利用するシーンが増えてきました。このコラムではWeb APIのことを、今後APIに関わることが増えるであろうマーケティング担当者向けになるべくわかりやすく解説したいと思います。前半は概要編です。

 

なぜマーケティングでWeb APIが必要か?

最近のマーケティング担当者の課題ってなんでしょうか?WebサイトやWebアプリケーションは高機能なものが求められ、かつ大規模化してます。これらの構築だけで大変だと思ったら、集客対策として社内から求められる広告施策、マーケティング施策はどんどん新しいものが出てきています。しかも、一つ一つが高度で複雑。施策を提供する企業から与えられた管理画面に一つ一つログインしてにらめっこしているだけで1日が過ぎてしまいますね。報告用のレポートを作成するのも、あちこちからデータを集めてExcelでまとめるといった感じで時間がかかる。しかも、人材不足の上に予算も限られているという厳しい状況。よく見かける光景ですね。

こういう場合、高機能で便利なWebサイト、Webアプリケーションをスピーディに開発したり、増え続けるマーケティング施策をもっと効率的に実施する必要があります。そういった場合に、Web APIを活用します。Web APIがある場合とない場合の開発を簡単に比較してみましょう。

screenshot36

この表を見てもWeb APIがある場合とない場合では、その差は歴然です。

 

どんなことが具体的にできるのか?

以下に挙げるのは、あくまでもWeb APIでこんなことができる、とイメージを膨らませていただくための例になります。


Web API活用企業のケース(例)(すべてAPIを使っているので文中表現は省略)

企業サイトのフォントはGoogle Font、ブラウザ上のドラッグ&ドロップ機能はHTML5を使います。店舗検索ページではGoogleマップを自社向けにカスタマイズしたものを埋め込みます。商品写真のギャラリーはPinterestを使って構築します。ユーザによる動画投稿コンテストはYouTubeを使って構築します。

ECサイトへのログインはFacebookYahoo!IDを使います。商品データーベースにある商品情報は自動的に楽天アマゾンYahoo!ショッピングへ最新のデータが自動登録/更新。同じく商品情報は、Web上での集客のために自動変換したデータをGoogle AdWordsYahoo!プロモーション広告、主要DSPFacebook広告に自動投稿。効果測定もGoogle Analyticsから自動的にデータを取得、分析し、効果によって入札金額やオンオフを調整します。すべてのマーケティング施策のレポートデータも自動収集し、マーケティングダッシュボードで一元管理します。

これらのアプリケーションやデータの保持はAmazon AWSをベースに構築/運用管理します。


こんなことが可能ですし、実は知らないところでAPIをマーケティングで活用しているケースは多いのです。

ユーザ側のメリットをわかりやすく表現すると、「Google、Yahoo!、Amazon、Facebook」と同じ機能を必要なときだけ借りることができる!ということなのかと思います。Web APIを提供するプラットフォーム企業のWebサービスの各種機能を部品のように呼び出して、自社Webサイト上の機能として、あたかも自分のもののように組み込むことができるというスグレモノなのです。

次のコラムでは、マーケッターがWeb APIを使う上で考慮すべき点について説明します。

著者
Tags

Related posts

Top