運用型広告の運用とは、何を指すのか?

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運用型広告は運用が重要です、とよく言われます。

しかし、運用とは何なのか?何を指して運用と言うのか?
この素朴な疑問に答えることは、簡単ではありません。

今回は、運用とは何なのか?何を指して運用というのか?
僕なりの、答えを出してみようと思います。

 
■運用=PDCAが最適なのか?

 
運用型広告の運用現場では「PDCA」をしっかり回しましょうと言います。
運用者にとって「PDCA」という単語を耳にしない日はないくらい聞きます。

もちろん、「PDCA」を運用で意識することは大切です。
しかし、「PDCA」という言葉のイメージと実際の運用業務の間には少し違和感を
感じてしまう部分があります。

この違和感は、いったいどこから来るのでしょうか?
運用者が運用で意識していることから、探っていきたいと思います。

 
■運用者が「運用」で意識していること。

 
運用では、「悪化した」、「改善した」という言葉を頻繁に使います。
「悪化した」、「改善した」と言う為には、基準値が必要です。
運用者は、基準値との「差」を見て、「悪化した」、「改善した」と言います。

つまり、運用者が運用で意識していることは「差」です。
では、この「差」とは具体的にどのようなことでしょうか?

文章だけでは伝わりずらいと思いますので、具体例で説明したいと思います。

 
検索連動型広告のある広告グループで広告文検証を実施した例になります。
その架空の広告レポートが下記になります。
※前提条件は下記になります。
・広告グループが属しているキャンペーンの予算は変更していない。
・広告グループ内のキーワードは、追加・削除していない。
・広告グループ内のキーワードの検索トレンドは9月、10月ほぼ同じ。


 
広告元

 
このレポートは、上段が9月の掲載結果、下段が10月の掲載結果になります。

上段の9月は、広告Aと広告Bを比較検証しています。
広告Aは、広告Bよりもクリック率が高く効果が良いと判断し掲載を継続。
広告Bは、9月末で停止しました。

下段の10月は、継続した広告Aと広告C(10月から掲載)を比較検証しました。
その結果をまとめ、これから分析するところです。

 
そこで、上記のレポートに運用者が見る視点を追記しました。

加工レポート
※P:ポイントの略

 
運用者にとって1番知りたいことは
9月末で広告Bを停止し、広告Cを追加したことで効果があったのか?です。

 
それでは、施策の結果を分析して見ましょう。
まず、広告検証が可能であるかを確認をします。

 
広告グループ全体での、表示回数は9月とほぼ同じです。
広告Aと広告C、それぞれ表示回数もほぼ均等な状態です。

前月とほぼ同じ条件で、広告間の表示回数の差も誤差と判断できますので
広告検証の分析に入りましょう。

 
広告グループ全体で、前月と比較で約12%ほどクリック数が増加しています。
クリック率も0.23ポイント上昇し、全体として改善傾向が読み取れます。

 
そこで改善した要因を詳しく見ていきます。

 
まず、広告Aと広告Cの比較検証を見てみましょう。

広告Aは、広告Cよりクリック率が高い広告であると判断できます。
9月に引き続き、広告Aは効果が高い広告と判断出来ます。

同時に、広告Aの9月と10月の表示回数、クリック数、クリック率の差が
ほぼないことを、念のため確認しておきましょう。

9月に広告Aのクリック率を基準値として、広告Bの効果が悪いと判断しました。
10月に広告Aのクリック率が大きく下がった場合は、広告Aを基準値として、
広告Cを判断することは、判断する基準値を変更したことと同じになります。
出発点の基準値が変化しないように、同時に確認しておくことも大切です。

 
一方、広告Cは、9月に停止した広告Bと比較すると、表示回数はほぼ同じですが
クリック数は約45%増加し、クリック率も0.55ポイント増加しています。

結果、広告Bを停止し、広告Cを追加した施策は成功したと判断します。

 
上記の例は、伝わりやすいように極端な例にしていますが、このように運用者は「差」
正確に書くと「基準値との差」を確認していくことで施策結果の分析を進めます。

 
■基準値との差を作り出していくこと

 

アカウント設計や各種の検証設計は、「差」の確認が明確になるように設定します。
「差」が確認できない状態では、何も判断が出来ないため、基準値との差を作り出して
いくことを運用者は意識的にしています。
運用がスムーズに実行されているか否かは、差を意識して運用をしたか否かが分岐点に
なると思います。

 
運用型広告は、「差」を作り出し、検証していくことが、とても大切です。

 
また、掲載開始直後は「差」を確認するための、基準値を出す期間になります。
もちろん改善に向けて何もしない訳ではないのですが、基準値がなければ「差」を導き
だすことが出来ないということも理解しておく必要があります。
迅速に改善していくことができる運用型広告でも、基準値を導くための一定の期間は、
必要になります。

 
■まとめ

 
「PDCA」に違和感を覚えることを起点に、運用とは何を指すのか?を書きました。
運用は「差」を作り出し、判断し、改善していくこと、だと思います。

運用型広告の最前線で運用している運用者はもちろん、関わる人全員が「差」を意識し
運用に携わることは大切だと思います。

 
■補足

 
下記のサイクルが、個人的には運用のイメージに近いです。

Measure:計測→Report:レポート→Analyse:分析→Optimise:最適化

 

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