Forresterレポートから見る、アトリビューションベンダーの勢力図の変動

Digital Globe

先日、11月7日に、Forrester Research によって2年ぶりにアトリビューションベンダーの評価レポート『The Forrester Wave™: Cross-Channel Attribution Providers, Q4 2014』が発表されました。

アトリビューション関連企業の定量調査はこれが唯一のものと言っても過言ではありませんので、今回は、2年前に発表された同レポートと比較して、この2年でアトリビューションベンダーの勢力図がどのように推移してきたのかを考えてみたいと思います。

 

2012年第二四半期のアトリビューションベンダー

q22012Image Source: Forrester Research, Inc.

 

2年前の2012年に発表されたレポート『The Forrester Wave™: Interactive Attribution Vendors, Q2 2012』では、Visual IQ, Adometry, ClearSaleing の独立系3社を最も評価の高い”Leader”、Convertro, C3 Metrics, IBM, Adobeの4社を” Strong Performer”
Google を挑戦者”Contender”とした8社がアトリビューション業界を牽引する企業として選出されていました。

特に Google については、「Analytics や AdWords に依存しているマーケターであればお勧め」と、辛口の評価で、アトリビューション専業ベンダーが軒並み高い評価を与えられていました。

 

2014年第二四半期のアトリビューションベンダー

q22014Image Source: Forrester Research, Inc.

 
今回(2014年11月)に発表されたアトリビューション最新評価レポートでは、Visual IQ, AOL/Convertro, Google(Adometry) の3社を最も評価の高い”Leader”,eBay Enterprises(ClearSaleing), MarketShare, Marketing Evolutionn の3社を”Strong Performer”, Rakuten(DC Storm), Abakus の2社を”Contender”とし、クロスチャネル・アトリビューションの8強として新たに選出しています。

2012年に上位に評価されていたのは専業のアトリビューションベンダーばかりでしたが、アトリビューション評価は広告や CRM のようなプラットフォーマーとの接続が重要な競争上の戦略であるため、その後メディアやIT企業による統合が加速していきました。

Googleは2014年5月に Adometry を買収しAnalytics Premium を強化しているほか、同時期に DC Storm を買収した Rakuten Marketing も8強の土俵に上がってきています。チャネルを横断した分析を提供するのは、競争優位性を保つためにプラットフォーマーとして必要不可欠な機能であるため、Adobeを始めとしたIT関連企業や、AOL、Rakutenといったメディア企業、巨人である Google など、M&Aがこの2年で急加速したことが伺えます。
 

専業か、大手か

一方で、前回と合わせて2冠を達成したのは、専業ベンダーの VisualIQ であることは注目に値する事実です。

レポートによれば、

“Visual IQ is a leader in the cross-channel attribution space, with the most experience in incorporating all marketing channels into its attribution model, including call center, mobile and point-of-sale (POS) data.”

 

とあり、コールセンターのデータや、モバイル、POSといった、新しいデバイスやネット以外のオフラインチャネルからのデータも取り込んで統合的な分析が可能なことが評価されているようです。
また、

“Clients indicated VisualIQ’s tool was a strategic asset that actively helps them turn attributed insights into action, and client experiences with those capabilities were consistently positive.”

 

とあるように、時折 “So What?(それで?)” となりがちな分析業務において、アクションに繋がる顧客分析ができることも評価されているようです。

レポートでは、専業を続けていくには R&D への投資が継続的に必要であるとも書かれています。R&D ではなく買収に切り替えることで時間を買った大手企業と、専門職を強めていく専業ベンダーという2つの色が、この2年でハッキリ分かれてきたように思います。

データマネジメントやデータドリブンなマーケティングの重要性が説かれる中で、企業の方向性というのは利用する顧客企業にとっても非常に重要な選択を迫っています。合わせて、アトリビューション分析を実行に移すための設計や事前調査の重要性も、高まっていると言えるかもしれません。

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